意匠第5回:意匠権取得までのスケジュールと費用

意匠第5回:意匠権取得までのスケジュールと費用


1. 意匠権取得までのスケジュール
 意匠登録は、出願から登録まで一定の期間を要します。
 • 出願の準備と提出: 図面や書類の準備、特許庁への出願。
 • 形式審査: 書類の形式的な確認。
 • 実体審査: 意匠の新規性や創作性の審査。
 • 登録査定と登録料の支払い: 審査合格後、登録料を支払い、意匠権が発効。
 全体で8ヶ月~1年程度かかりますが、出願内容や特許庁の状況により、前後する場合があります。


2. 意匠登録にかかる費用
 • 出願料: 16,000円(2024年現在)
 • 登録料: 1年あたり8,500円/4年目以降:1年あたり16,900円
 • 専門家への依頼費用: 50,000円~150,000円程度(ケースにより異なる)


3. 中小企業に適した費用対策や支援制度
 • 特許庁の減免制度: 所得や企業規模の条件を満たせば、出願料や登録料が減額されます。
 • 補助金や助成金の活用: 地方自治体や中小企業支援機関が提供する補助金制度を利用できます。
 • 商工会議所や知財総合支援窓口の相談: 無料相談や手続き支援を受けられます。


4. 効率的なコスト管理のためのポイント
 • 出願の準備を丁寧に行う: 不備による修正を減らし、時間を節約できます。
 • 複数年分の登録料を一括納付する: 長期的な意匠権の維持を予定している場合、コストを抑えることができます。
 • 専門家の活用: 専門家に依頼することで、初期ミスを防ぎ、結果的に総費用を抑える効果が期待できます。


まとめ
 意匠登録は、自社のデザインを守る上で重要な手続きですが、費用がかかります。しかし、中小企業向けの支援制度や専門家の活用など、費用を抑える方法も存在します。
次回予告
 次回の記事では、「意匠登録図面の作成ポイント」について詳しく解説します。図面は、意匠登録の成否を左右する重要な要素です。

2024年12月18日